去る2014年11月23日、西宮市の夙川BASE CAFE様にて「夜の茶会」を開催致しました。
主題は「開門多落葉(門を開けば落葉多し)」。
もとは「聽雨寒更盡、開門落葉多」(雨を聴いて寒更尽き、門を開けば落葉多し) と言う言葉らしく、
「雨音を聴いているうちに寒い夜更けが過ぎ、夜が明けたので門を開けてみると、あたり一面に葉が落ちていた。 一晩中聴いていた雨音は、朝になってみれば、実は軒端をたたく落ち葉の音だったという幽寂な閑居の風情」
といった意味を持っているそうです。
お茶を知らないお客様ばかり6名を招き、スタートした夜の茶会。
夜の茶会に相応しくなるよう、夜咄の茶事をイメージして店内の電気の殆どを消灯していただき、点けておいたのはステージ上のダウンスポットライトのみ。そ れも、最も暗い状態に調光して頂き、晩秋の夜の風情を全力で演出しました。
とは言え、過ぎたるは及ばざるがごとしの言葉通り、やりすぎると折角の風情が失われてしまいます。 ですので、昼の内に集めておいた、姿の良い桜と紅葉の落葉を点前畳とその周辺の床に散らし、あとは道具の組合わせに任せました。
実際に消灯してみると、私が想像していたよりも遙かに映画の演出に近い(笑)見映えへと変化し、本当に「月が出たときの晩秋の夜長」を感じさせてくれました。
暗いまま炭点前を始め、食事をして頂き、濃茶点前にも突入。 茶碗の中は真っ暗で本当に何も見えませんでしたが、そこは経験と勘がものをいう世界、美味しい濃茶になるよう、しっかり心を込めて練らせて頂きました。
濃茶点前が終了してからは一気に電気を明るくし、薄茶点前に。 濃茶を召し上がってから既に20分ほど経過していたにも関わらず、薄茶を召し上がる直前まで「まだ口の中で、濃茶の甘みが残っているんです」とお客様方が口々に仰って下さいました。 本当に有り難い話です。
薄茶点前ではお客様6名分+畳業者さん、お店の店主さんと奥様の合計9名分、いっきに薄茶を点てさせて頂きました。 皆様口々に、美味しい美味しいと連呼して下さり、見事に一座建立、相成りました事をご報告申し上げます。
床 開門多落葉 妙心寺管長
花 紅葉・桜
花入 藺草
香 坐雲 鳩居堂
香合 馬 池田雅山
釜 切掛
水指 萩
茶入 備前
薄器 高台寺大棗 渓春
茶杓 淡々斎作 銘 梢之錦
濃茶碗 大黒写 松楽造
替 信楽 春斎造
薄茶碗 赤楽
替 伊羅保
建水 紐作り 常滑窯
蓋置 竹 太玄和尚在判
濃茶 千代の翠 芳翠園
薄茶 白寿 芳翠園
主菓子 常盤堂
主菓子器 杉板
干菓子 栗 紅葉 常盤堂
干菓子器 欅くりぬき盆 松江
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