11月2日、実家の茶室「芦友庵」にて、社中の弟子達のために茶事を開催しました。
当社中では行之行台子の受伝者以上になれば、誰でも茶事に参加出来ると言うルールを敷いております。 と言うか、行之行台子を受伝したら、一度は茶事を経験してもらうことになる、と表現した方が正解かもしれません。
コースは一般的な茶事でよくある形ですが、炭点前でスタートし、懐石、中立、そして続薄茶にて濃茶席と薄茶席を兼ねる形。 生まれて初めて体験する茶事の素晴らしさに、弟子達は非常に喜んでいた様子でした。
こう申しては思い上がっているように思われてしまうかもしれませんが、私、実は濃茶を練る腕前に少々自信があります。 弟子達は常々社中の稽古で濃茶を嗜んではおりますが、師範である私の濃茶を飲む機会は滅多にありません。 ですので、私が「稽古」ではなく「本番」で、真剣に練った濃茶を飲むのは、彼らにとって全く初めての体験の筈。 味はいかほどだったでしょうか。
ちなみに香合ですが、これは私が師範の押し入れからたまたま発見したもので、古代中国の三彩を思わせる色使いに惚れ込み、かつ今年の干支である「馬」の姿をしていたので、すぐに気に入り用いたものです。 師曰く、「こんなのあったかしら?忘れてた」そうで(笑)
いずれにせよ、痛く気に入ってしまったので、今年中に予定されているあと2回の茶会でも、この香合を使おうと考えております。 ただ問題は、この香合、香を入れる口の高さが非常に低いので、まともに香を入れたら香のてっぺんが潰れてしまうところですね。
それにしてもまあ、よく湯が沸いた、自分ながらに「名炭だな」と思える出来の炭点前でした。 自分で練っておいて何ですが、濃茶、飲みたかったなぁ。
コメント